2月25日(木)

 今週のNISA候補銘柄は、秋川牧園だ。まず、この企業を知ったきっかけを書く。自分は今一人暮らしをしており、自分で料理をしなければならない。しかし、自炊をするのはなかなか面倒くさく、また外食するにしてもお金がかかるし栄養バランスも偏ってしまう。そこで思いついたのが、宅食サービスだ。実は、以前から宅食サービスのことを知っており、実際に食べてみたこともある。その時、普通の弁当と何ら変わらない美味しさであったため、宅食に対して便利でおいしいというイメージができていた。実際に調べてみると、様々なサービスが存在していて、送料があまりかからなかったり、価格が安いものが多かった。そこで、自分は投資家という視点に立った時、この宅食サービスを提供する企業は有望なのではないかと考えた。なぜなら、現在テレワークを行う企業が増えており、自宅で仕事をする一人暮らしのサラリーマンの数が増えているため、需要がこれからも大きくなっていくのではないかと考えたからだ

 まず、宅食サービスを提供する企業を調べた。ワタミウェルネスダイニング、ナッシュという企業を調べたが、どれも宅食がメインの事業ではなかったり、上場していなかったりした。そのため、投資したくても投資することができない状況だった。

 そこで、次に食材宅配サービスを行っている企業に着目した。注目したのは、オイシックスと秋川牧園だった。注目した理由は、宅食サービスと同様、コロナ禍で家にいる機会が多くなった主婦という需要が大きいのではないかと思ったからだ。実際、決算短信を読むと、売上高や営業利益はコロナ禍でも上昇しており、高い需要をうかがわせられた。

 次に、食材宅配サービスの競合相手と、それに対する優位性について確認する。まず、競合相手は、生協やネットスーパーである。生協は食材宅配サービスとほぼ同じサービスを行っている。しかし、唯一違う点は、生協は企業ではないということだ。企業ではないということは、営利を目的としておらず、もちろん上場もしていない。よって、投資という視点に立った時、全く気にするがないと考えた。また、秋川牧園に関しては、生協に卸す、生産卸売り事業がメインの企業であり、むしろ生協と共存可能な企業なのである。ネットスーパーに関しては、実店舗ありきのサービスだと考える。そのため、実店舗の経営がうまくいかないと、いくらネットスーパーの売り上げが大きくても意味がないと感じた。スーパーは確かに、コロナ禍で売り上げが上昇しているかもしれないが、スーパーは上場している企業も多く、競争優位性というものを探すのがかなり大変だ。そのため、今回はやはり食材宅配サービスのみに投資対象を絞ることにした。

 次に、食材宅配サービスをメインで提供する、オイシックスと秋川牧園を比較する。単純に、売上高の身を比較すると、オイシックスは2021年の連結業績予想は約900億円であるのに対し、秋川牧園は約64億円となっている。売上高だけでみると、約15倍の差が存在している。次に、具体的な業務内容についてみていく。オイシックスはメインが食材宅配サービスとなっており、他の事業(ソリューション事業、海外事業等)は額が小さいので無視する。オイシックスは、メインのOisixのほかに、大地を守る会、らでぃっしゅぼーやという3つの食材宅配サービスを提供していることが特徴である。秋川牧園は、生産卸売り事業がメインとなっており、直販(食材宅配サービス)が売上高でみるとサブになっている。しかし、前述のとおり、生産卸売り事業の主な販売先は生協となっており、直販事業と調和する。

 最後に、なぜオイシックスではなくて秋川牧園を選んだのかを書く。オイシックスは、メインのOisixしか見ていないのだが、ミールキットを販売しており、それが競争優位性に感じた。かなりマーケティング色が強く、とにかく顧客を増やそうとする戦略が垣間見えた。一方、秋川牧園は農園が母体の企業であり、食材に対する理念がしっかりしていると感じた。食材の安心・安全に重きを置いており、自分はそこに競争優位性を感じた。秋川牧園には食に対するこだわりを感じ、また、かなり良い野菜・肉・魚しか取り揃えていないこともあって、価格設定がかなり高めに感じた。そうしたことを踏まえて、秋川牧園の方がブランドとして価値があるのではないかと考えた。ブランドとして価値があるということは、一度購入した顧客の満足度が高く、その後も解約せずにサービスを使い続けることだと思う。そのため、マーケティング色が強いオイシックスよりも顧客離れが起きにくいと考えた秋川牧園を投資しようと考えた。