11月5日(木) 会計学について

 今日は会計学について書いていこうと思う。自分が会計学で学んだことは、財務諸表は企業の本当の姿を現すものであるということだ。会計学は単なるお金の流れを記述する学問ではなく、誰にとっても実用的な学問であると思う。例えば、その企業で働く従業員が読むことで有益な情報を知ることができると思われるし、学生や主婦などのその企業と縁がほとんどない人にとってもその企業を身近に感じることができて、世界の仕組みをより理解することにつながると思う。また、初学者の大まかな知識でも十分に財務諸表を読みこなせることができるので、ぜひ知っておくべき知識だと思う。なぜなら財務諸表においてみるべきポイントは限られているからだ。

まず投資家としての財務諸表分析について書いていく。自分は、最初に会計学を学び始めたとき、モチベーションはやはり投資に財務諸表分析が役に立ちそうだということだった。しかし、結論を言うと財務諸表を見ても投資に役立つ情報はほとんどないと言ってよい。投資家として、その企業の株を買うかどうかは将来その企業の株価が上がりそうかどうかによって決まる。つまり、投資家は常に将来に目を向けているのである。財務諸表は過去についてお金の流れを記述したものであるので、財務諸表を分析したと言って、その企業の将来性についてはほとんど分からない。なので、結局投資家はその企業の事業に将来性があるのかどうかをよりマクロな視点から分析する必要があるのである。もちろん、様々な指標が存在し、その企業の成長度や収益性、財務の安全性を測ることは財務諸表単体である程度は可能だ。しかし、決してその数値だけにとらえてはいけないと考える。なぜなら、数値はあくまで相対的に図ることしかできず、絶対的な企業の成長度を示すことにはつながらないからだ。

 では、会計学では財務諸表の何が分かるのか。答えは、「企業の本当の姿」である。会計学は、言い換えるならば、企業をある法則をもって並べた数字の羅列に変えたものを日本語として読み取ることである。財務諸表を読み取ることができれば、企業をいつもとは別の視点から眺めることができるようになる。そういったところが会計学を学ぶ意義でもあり魅力でもあると考える。例えば、財務諸表を読むと、名前だけはすごく有名な企業だが何が本業なのかいまいち分からないといった企業であっても、その実態を知ることができる。また、超大手企業で就職の人気上位に入る企業であっても、財務諸表を読むと、事業があまりうまくいっていなかったり、利益をためこんで適切な投資を行っておらず成長性が見込めなかったりする可能性がある。そのような事実を知ることによって、ほかの人よりも一歩深い視点からその企業を観察することができるのである。

 以上のように、会計学は投資家にとっては必ずしも役に立つ知識であるとは言えないが、企業をより深く知るための一助になることは間違いない。自分はまだまだ初学者の域であり、会計学の可能性をつかみ切れていない。そのため、できるだけ多くの財務諸表を読み、そこで疑問に思ったところを順次解決していこうと思う。より会計学についての知識をため込み、投資に生かせる部分を見つけ出すことができれば幸いである。